大根のひとりごと

対戦ゲーム @D_con0223

狂瀾怒濤

狂瀾怒濤はHSReplayをちょっと見る限り弱そうで仕方がないカードだが、抜くとデッキが弱くなる。

みたいな話題がにわかに盛り上がっている。

私もHSReplay厨なところがあるのでそういうカードをしばしば抜いて試すことが多かった(といってもちょっとプレイするだけでカードの良し悪しを見極めるのは難しいから私ごときの強さだとあまり意味はなかったかもしれない)。

正直(少なくとも扇動する船頭が出るまでは)狂瀾怒濤を入れるのはアホくらいに思っていた。今はそれは違ったなぁと思っている。

狂瀾怒濤は実は強いというのが正しいとして、じゃあなぜそうなるのかを自分なりに考えた。頭の中を整理するための記事。なので当たり前のことが98%くらいを占めると思う。

 

エスドルイドというデッキがあって、このデッキのセナリウスはトップクラスに強い。

でも、セナリウスが29枚入ったクエスドルイドはとても弱い。これは私でもわかる。hunteraceのセナリウス29枚クエスドルイドに、私のブラッドフェンラプター30枚ハンターは100回やって100回勝つ。hunteraceならあるいは2回くらいは勝つのかもしれない。

つまり、クエスドルイドというデッキが色んなカードで成り立った結果として、セナリウスが上の方のカードになるということ。クエストとセナリウスだけではクエスドルイドは成り立たない。

Drawn WRが高いカードをぶちこみまくれば勝率が高くなるわけではない。

 

狂瀾怒濤がクソほどひどいスタッツに見えるのにデッキの強さを向上させているのだとすると、ガラクロンドウォリアーを成り立たせるために一役買っているということなんだと思う。

狂瀾怒濤よりパッと見強そうで、かつ抜かれていることがしばしばなフェルウィングと比較しつつ考える。

(ここからは仮定に仮定を塗り固めた話)

(下書きを見直したらここまでもそうだった)

ラクロンドウォリアーの強さは何といってもガラクロンドにあるわけで、それを引けなければ大きくデッキの強さが落ちる。たとえば山札の20枚目にガラクロンド、25枚目にクロンクスがあったとして、手札にフェルウィングがあってもガラクロンドには到達しないが、狂瀾怒濤があれば届く(かもしれない)。もちろんガラクロンドがもっと上にあれば狂瀾怒濤なんかなくても勝てる。祈願祈願祈願祈願ガラクロンドがすんなりできるのがプランA、扇動する船頭と苦痛の侍祭などを絡めるのがプランBとして、狂瀾怒濤を活用してガラクロンドに届かせるのがプランCなんだと思う。フェルウィングにするとプランBまでの勝率を上げる代わりに、プランCを失う。狂瀾怒濤はプランA,Bでは不要だが、狂瀾怒濤抜きでは勝てない状況でもプランCでの勝率が得られる。

プランCの勝率はA,Bより低いが、狂瀾怒濤がなければその状況で勝つのはさらに困難になる。

分かりやすくするために、狂瀾怒濤を入れると、10戦に1戦、なければ勝率が0になるところを狂瀾怒濤のおかげで3割勝てるようになるとする。

10戦に9戦は「引かない方がいいカード」で、1戦は「大活躍するカード」だがそれでも勝率は3割しかない。

ここをフェルウィングにすると、10戦に9戦は「狂瀾怒濤より強いカード」で、1戦は勝率が0になるわけだがこの負けは統計上フェルウィングのせいにはならない。(ガラクロンドなどを除く)ほぼ全部のカードの評価が満遍なく落ちるだけだ。

 

もう少し数字を出して説明すると、

プランAを取れるのが1割、Bが8割、Cが1割、

プランAだと勝率が7割、Bが5.5割、Cが3割(言うまでもないがこの辺の数字は全てテキトーで何の根拠もない)

このAとBについて狂瀾怒濤を採用したせいで勝率が1%下がるとして(めんどいので割合でなく引き算で)

0.69*0.1+0.54*0.8+0.3*0.1=0.531

狂瀾怒濤をフェルウィングにすると、逆に勝率が1%上がるとして、

0.71*0.1+0.56*0.8+0.0*0.1=0.519

 

狂瀾怒濤は9割のゲームで勝率を下げるカスで、1割のゲームでも3割しか勝てないカスだが、9割のゲームの勝率を上げるフェルウィング様を入れた場合よりもデッキとしての勝率は上がってしまう。しかし、フェルウィング様を入れた場合の勝率が0になる1割のゲームは、20枚以上(10種以上)のカードでDrawn WRの低下を分散させるため、カード単位でのDrawn WRは狂瀾怒濤よりも高くなる。

 

以上が「狂瀾怒濤が実は強いと仮定した場合のその理由」になると思う。

実際は狂瀾怒濤を下手くそな人が使うと勝率が5%くらい下がるのかもしれないし、上手い人が使ってもそれに近いことが起こるのかもしれない。

とはいえ狂瀾怒濤が入ってるデッキの勝率と、入ってないデッキの勝率を見比べると、どうやら狂瀾怒濤がデッキの強さを支えているのかなと思える。

 

カードの評価はとても難しい。